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◆ 熊野本宮大社例大祭(くまのほんぐうたいしゃれいたいさい)  和歌山県田辺市本宮町本宮


 熊野本宮大社で行われるもっとも大きな祭りが春の例大祭です。

 例大祭は4月13日の「湯登神事」に始まります。父親の肩車に乗った稚児(2、3歳の男の子)を中心に神職、修験者、伶人(楽を奏する人)、氏子総代など40〜50人が午前9時半、熊野本宮大社を出発し、JRバスの本宮駅まで太鼓を打ちならし、神歌を歌いながら、練り歩きます。
 神は稚児の頭に宿るとされ、神事の際以外は稚児を地面に降ろしてはならず、移動の際は父親が肩車をしていなければなりません。

 駅からはバスで湯の峰へ。湯の峰では、老舗旅館の温泉で沐浴潔斎し、昼食をとります(「あづまや」という旅館と「伊せや」という旅館が1年交代で奉仕しています)。その後、午後1時、湯の峰を行列をなして出発。
 湯の峰王子にて八發(やさばき)神事などを奉納したのち、熊野古道大日越えをし、大日山月見岡神社で再び八發神事を行います。旧社地に渡る手前で解散。
 八發神事では、小鼓を抱いた稚児を、笛と太鼓と歌に合わせて、父親が左に3回、右に3回、左に3回まわします。稚児に神を憑依させる所作といわれていますが、ぐずって泣き出したりする稚児がでて大変なときもあります。(^-^;A 父親は神事のときだけ稚児を地面に降ろすことができます。
 夕方からは「宮渡神事」。大社から旧社地へ。暗くなってくるので、提灯に火を灯して末社の真名井社へ。大社・旧社・真名井社のそれぞれで八發神事が行われます。その後、大社前で解散。

 14日は「船玉大祭」と「前夜祭」。これはじつは私は見たことがないので、どのようなことをするのかわかりません。(^-^;

 15日は、午前8時から「本殿祭」、午後1時から「渡御祭」、午後4時から「還御祭」が行われます。「本殿祭」は見たことがないのでわかりません。(^-^;

 午後1時から「渡御祭」が本宮祭のメインイベント。13日のメンバーに天狗、旗、挑花、御輿などが加わり、100人を越える行列で熊野本宮大社から真名井社を経て旧社地へお渡りします。例大祭最大の行事です。旧社地では神事や舞、大護摩奉納踊りが奉納されます。

  

 

 

 稚児と父親が行う八發神事の他、とくに重要だと思われるのが氏子子弟による大和舞の奉納です。
 この舞いを舞うときに歌われるのが、「有馬の窟(いわや)の歌」「花の窟の歌」で、本宮が三重県熊野市有馬町にある花の窟と関わりを持っていることを示しています。
 ・有馬の窟の歌

有馬や祭は花の幟立て笛に鼓に 歌ひ舞ひ 歌ひ舞ひ

 ・花の窟の歌

花のや岩屋は神の岩屋ぞ祝えや子供 祝え子等  祝え子等

 最後にもちまきを行い、盛り上がり、もちまきが終了すると、一般の人々は三々五々散っていきます。

 そののちに行われるのが「還御祭」。旧社から大社に向かい、大社で再び神事を行い、例大祭は終了します。

 なお行列は、13日も15日も、

囃 しらまゆみしらまゆみ やがていのりのかどをこと

歌 ならのはおととこがねのすずこそならしみかぐら やよありやそうやそ ありやそうやそう

 と、いう神歌を歌いながら進みます。

(てつ)

2002.3.22 更新
2002.3.27 更新
2003.4.23 更新

◆ 参考文献

官幣大社熊野坐神社社務所『熊野坐神社由緒記』
加藤隆久 編『熊野三山信仰事典』神仏信仰事典シリーズ(5) 戎光祥出版

アクセス:JR新宮駅から熊野交通バスなどで1時間15分、本宮大社前バス停下車
tel 0735-42-0009
駐車場:あり(無料)

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