■ 熊野の歌

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◆ 正徹


 正徹(しょうてつ。1381〜1459)は室町時代中期の歌人。備中国小山田庄、小松康清の子。幼名は尊命(尊命丸とも)。長じて正清(信清とも)。後に出家し東福寺に入り、正徹と称しました。当時の流派には組みせず、藤原定家を尊崇して、独自の歌境を開いていきました。家集に、1万2000余首を収めた『草根集』があり、歌論に『正徹物語』があります。

 『草根集』で私が見つけた熊野関連の歌は以下の6首ですが、ほんとうはもっとあるのかもしれません。また訳せなかった歌もありますので、ご教授いただけたらありがたいです。

・『草根集』より6首

1.春 319

霞隔山

朝かすみもも重(へ)もかくるうら風に浜ゆふたかき三くまのの山

(訳)朝霞が幾重にもかかる浦に風が吹き、浜木綿の向こうに高いみ熊野の山が見えた。

2.冬 6037

雪埋苔径

熊野川山の苔路(こけぢ)はうづもれて雪にさをさすせせの杉ふね

(訳)熊野川や山の苔道は雪に埋もれて、あちこちの川瀬で杉舟が雪に棹をさしているよ。

3.恋 7887

寄苔恋

我が心乱れし果(はて)や みくまのの苔地くるしき露を分くらん

(訳)わが心は乱れ果て、み熊野の苔の生えた苦しい道を露をかき分けて歩いている。

4.雑 8607

出湯

くま野路や雪のうちにもわきかへる湯の峰かすむ冬の山風

(訳)熊野路の雪のうちにも沸きかえる湯の峰の湯だが、冬の山風に湯の峰が霞んでいることだ。

5.雑 9600

幽径苔

雲のみぞとふとも余所(よそ)みくまのの峰の苔路をはらふ嵐に

(訳)雲だけが???

6.雑 10610

寄社祝

御熊野や浜ゆふならぬ しめ縄もいくへにかけて君を祈らん

(訳)み熊野の浜木綿でなないが、注連縄を幾重にもかけてあなたのことを祈ろう。

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(てつ)

2005.9.22 UP

■参考サイト
国際日本文化研究センター
 和歌データベース

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