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熊野古道「大辺路(おおへち)」(田辺~那智)

和歌山県高野町~奈良県野迫川村~奈良県十津川村~和歌山県田辺市本宮町

田辺からの海岸沿いの道

 熊野古道「大辺路(おおへち)」は、田辺から海岸沿いに南下して那智の浜に到る道です。
 しかし、大半の道は市街地や国道に吸収されていて、富田坂(とんだざか、白浜町)、仏坂(ほとけざか、白浜町~すさみ町)、長井坂(ながいざか、すさみ町)などの所々に残された峠道がかつての熊野参詣道の面影を残しています。

大辺路(田辺~那智)ルートマップ

大辺路について

 「大辺路」の呼称が見える最古の文献は、近世初頭、寛永5年(1628年)に成立した笑話集『醒睡笑(せいすいしょう)』で、巻一の「謂へば謂はるる物の由来」に次のような小話が収められています

「へちまの皮とも思わぬ」とは、紀の国の山中に、大辺路小辺路といって、峰が高く岸のけわしい、つづら折の伝い道で、人馬の往来がたやすくない難所がある。そのあたりで使う馬は、糠にしろ藁にしろ、大豆などは申すまでもなく不足がちなので、実に骨ばかりの様子である。そんなわけで、そこの馬は、皮を剥いでも、鞍で擦れた傷跡、できものの跡疵ばかりで、何の役にも立たない。だから、何の役にも立たない物を、へち馬の皮とも思はぬことというのだろう。

 大辺路・小辺路の馬→へち馬、ですね。「へちまの皮」と「辺路馬の皮」をかけています。

 もともとは大辺路も小辺路も地域住民の生活道路であったのでしょうが、近世になって熊野への参詣道として利用されるようになったようです。「大辺路」「中辺路」「小辺路」の呼称も近世初頭ころに成立したようです。

 JR那智駅近くの浜の宮熊野三所大神社・補陀洛山寺)に振分石(ふりわけいし)と呼ばれる石柱があり、この石柱が大辺路と、中辺路、伊勢路との分岐点を示すと言われています。

大辺路の代表的な区間

富田坂(約14.7km;約4時間35分)

 白浜駅前から明光バスで約7分、紀伊富田駅へ。もしくは紀伊田辺駅からJRきのくに線普通で約18分、紀伊富田駅へ。

コースタイム

紀伊富田駅(0.8km;15分)富田橋(1.3km;20分)草堂寺(3.6km;1時間30分)峠の茶屋跡(3.1km;25分)安居辻松峠(2.5km;50分)祝の滝分岐(2.6km;50分)三ヶ川バス停(1.1km;20分)安居の渡し場跡 (0.3km;4分)安居バス停

 帰りは明光バスでJR紀伊日置駅へ。

白浜の宿泊施設田辺の宿泊施設

仏坂(約12.0km;約3時間45分)

 JR紀伊日置駅から明光バス「久木・城」方面行きで約7分、口ヶ谷バス停下車

コースタイム

口ヶ谷バス停(2.5km;45分)安居の渡し場跡(1.2km;35分)仏坂の茶屋跡(3.3km;1時間5分)地主神社(1.4km;25分)大師堂(2.1km;35分)周参見王子神社(1.0km;15分)萬福寺(0.5km;7分)周参見駅

すさみの宿泊施設

長井坂(約10.5km;約3時間10分)

コースタイム

周参見駅(2.7km;45分)西浜入口(2.5km;40分)和深川王子神社(0.8km;15分)長井坂西登り口(0.7km;20分)道の駅への分岐(2.5km;45分)茶屋の壇(1.3km;25分)見老津駅

すさみの宿泊施設

串本駅~古座駅(約9.7km;約2時間35分)

コースタイム

串本駅(7.1km;1時間40分)紀伊姫駅(3.6km;55分)古座駅

串本の宿泊施設

紀伊浦神駅~那智駅(約14.7km;約4時間25分)

コースタイム

紀伊浦神駅(1.6km;35分)休平峠(4.2km;1時間16分)市屋峠地蔵(3.3km;1時間5分)ゆりの山温泉(0.8km?;15分)湯川温泉バス停(3.0km?;50分)紀伊天満駅(1.6km;25分)補陀洛山寺(0.2km;3分)紀伊天満駅

那智勝浦の宿泊施設

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(てつ)

2008.12.1 UP
2010.12.15 更新
2020.3.15 更新

参考文献

田辺へ

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アクセス
・新大阪駅からJR紀勢本線(きのくに線)にて紀伊田辺駅下車(特急オーシャンアローで約2時間)。
・東京(羽田空港)からJAL南紀白浜便で南紀白浜空港へ(約1時間。1日3便)。南紀白浜空港からバスまたはタクシーでJR白浜駅へ。JR白浜駅からバスまたは電車でJR紀伊田辺駅へ。

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