■ 熊野の歌

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◆ 続拾遺和歌集


 『続拾遺和歌集』は鎌倉時代に編纂された第12番目の勅撰和歌集です。
 建治2年(1276)に下された亀山院の院宣により藤原為氏(ためうじ)が撰集し、弘安元年(1278)に成立しました。

 『続拾遺和歌集』20巻約1460首のうち、歌の本文に「熊野」の語が登場するものは詞書まで含めて1首のみ。花山院(968〜1008)の歌で、『続拾遺和歌集』のいちばん最後に置かれており、岩田川のことが詠まれています。

1.巻第二十 神祇 1459(旧1461)

熊野にまゐらせ給うける時、いはた河にてよませたまうける/花山院御製

いはた川わたる心のふかければ 神もあはれとおもはざらめや

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

 『続拾遺集』から見つけられた熊野関連の歌はこの1首。もしかしたら見落としがあるのかもしれませんので、もし他にありましたら、メールや掲示板にてお知らせください。

(てつ)
2006.2.27 UP

 ◆ 参考文献

『新編国歌大観 第一巻 勅撰集編 歌集』角川書店

■『続拾遺集』に登場する熊野の地名
・熊野…1ケ所
・岩田川…2ケ所

■歌の作者
花山院…1首

■勅撰和歌集とは:
 天皇や上皇の命令によりまとめられた和歌集のことをいいます。
 10世紀初めに成立した最初の『古今和歌集』から15世紀前半の『新続古今和歌集』まで21集があります。順に並べると、

1. 古今和歌集
 (醍醐天皇)
2. 後撰和歌集
 (村上天皇)
3. 拾遺和歌集
 (花山院
4. 後拾遺和歌集
 (白河天皇
5. 金葉和歌集
 (白河院
6. 詞花和歌集
 (崇徳院
7. 千載和歌集
 (後白河院
8. 新古今和歌集
 (後鳥羽院
9. 新勅撰和歌集
 (後堀河天皇)
10. 続後撰和歌集
 (後嵯峨院
11. 続古今和歌集
 (後嵯峨院
12. 続拾遺和歌集
 (亀山院)
13. 新後撰和歌集
 (後宇多院)
14. 玉葉和歌集
 (伏見院)
15. 続千載和歌集
 (後宇多院)
16. 続後拾遺和歌集
 (後醍醐天皇)
17. 風雅和歌集
 (花園院)
18. 新千載和歌集
 (後光厳院)
19. 新拾遺和歌集
 (後光厳院)
20. 新後拾遺和歌集
 (後円融院)
21. 新続古今和歌集
 (後花園天皇)

となり、1〜3を三代集、1〜8を八代集、9〜21を十三代集、全部をまとめて二十一代集といいます。

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