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川湯十二薬師祭(かわゆじゅうにやくしさい)

川湯温泉の守り本尊である十二薬師のお祭り

1月12日、午前11時より本宮町川湯地区の「川湯十二薬師如来」にて、毎年恒例の「川湯十二薬師祭」の法要が行われます。川湯十二薬師如来は700年の歴史を持ち、川湯地区の人々の信仰を集めている守り本尊の薬師堂で、神経痛や内臓病の病気平癒に御利益があるといわれ、入り口の木の祠の中には安産祈願の子安のお地蔵さんがお祀りされています。

川湯地区の人々が多数参列される中、住職さんの法要が終了すると、参列者は順に焼香をし、転読された般若経の経典で勢い良く肩を叩かれます。こうしていただくことにより、今年1年無病息災でいられるそうです。

こちらは「揚げ物(あげもの)」と呼ばれる、張り子です。川湯十二薬師祭における御供物に相当し、川湯地区の人々を中心に作られます。

川湯地区の方のお話によると、薬師堂は江戸時代にはこの吊り橋を渡った川向こうにあったそうで、昔は船で川を渡って、薬師堂までお参りしたそうです。

法要の後は、午後3時から本宮町のお祭り恒例の「餅まき」です。川湯地区の人々と温泉の観光客を中心に、吊り橋の下で、上から投げられる餅を受け止めようと待ち構えています。

川湯地区の人々により、風が強く寒さが身にしみる吊り橋の上から餅や菓子がまかれます。餅には番号がついていて、景品とひきかえられるようになっていました。

真剣な表情の人もあり、笑顔の人もあり、お餅を拾おうと待ち構えています。高い吊り橋の上から投げられる餅は集まった人々の上に勢い良く降り、服も頭も粉だらけになりながら餅拾いを競っていました。

(そま)

2005.1.12記
2008.6.1 UP
2023.5.31 更新

参考文献